2012年1月5日木曜日

がんばれ高崎山の「ピー」ちゃん

B群の1歳のメスザル
「ピー」ちゃん
この日(1月4日)、粉雪が舞う寒さの中、午後2時の餌付けの時間にサル寄せ場に現れた「ピー」ちゃん。
背中に一文字の白い線があるという子ザルの「ピー」ちゃんに会うため、高崎山自然動物園に行ってきました。

しかし、その姿はとてもさみしそうでした。

「ピー」ちゃんは、一人でエサを探している様子でした。
「ピー」ちゃんはB群にいる1歳のメスの子ザル。

色素が抜ける白化(はっか)という現象で、両手が白いのです。

そのうえ、背中に一文字に白い線があります。毛の色素が抜けてそこだけ真っ白なんです。手の白化は、まれに見られるそうですが、体に現れるのは大変珍しいということです。
高崎山では、通常子ザルに名前を付けません。「ピー」ちゃんの名前の由来には、ある物語があります。他のサルと違う特徴を持つ「ピー」ちゃんのような子ザルは、エサを自分で取ることができず、仲間もいないことから成長が遅れ、大人になる前に死んでしまうものが多いということです。

背中が白い子ザルが元気に成長しているかどうかを見たいと、1カ月おきに山口から高崎山自然動物園を訪れる、親子がいたそうです。

遠くからわざわざこの子ザルを見に訪れる親子の熱意に心を打たれ、高崎山の職員はその親子に名前をつけることを承諾しました。

親子は、「ピー」ちゃんの母親である「モモカ」の桃からとって、当初「ピーチ」と名付けようとしましたが、高崎山に既に同じ名前のサルがいたため「ピー」ちゃんになったということです。

エサを探す「ピー」ちゃん (右側)
サルダンゴで暖をとる
他のサルたち

「ピー」ちゃんは、まだ1歳、同じ年頃の子ザルは、お母さんに甘え放題です。
でも「ピー」ちゃんのそばにお母さんのモモカの姿はありません。

モモカには、年子の子ザルがいるため「ピー」ちゃんは全くかまってもらえないのです。おまけに、「ピー」ちゃんは、他のサルと見た目が違うためか、なかなか仲間もできないようで、「サルダンゴ」にもいれてもらえません

この日(4日)は、日中の気温も6度前後までしか上がらず、高崎山では珍しく雪がちらついていました。

それでも、「ピー」ちゃんは、1匹で必死にエサの小麦を探していました。
1匹で行動する「ピー」ちゃん

高崎山自然動物園の
嵯峨 由朗さん
高崎山自然動物園の嵯峨さんによりますと、「本来ならお母さんに甘え盛りのはずの子ザルが、健気に1匹でエサを探す様子は、お客さんの目にも留まり、よくその理由を聞かれるんですよ。産まれた当初は「ピーちゃん」が順調に成長するのか心配でしたが、ここまで育てば大丈夫です。ぜひ「ピーちゃん」を見に高崎山にお越しください」と話していました。

「ピー」ちゃんのおばあちゃん
「トヨムスメ」



ところで
「ピー」ちゃんのおばあちゃんの「トヨムスメ」も、
毛と指が白いんです。                        

「ピー」ちゃんのお母さん
「モモカ」
「ピー」ちゃんの白い手と背中の白い一文字は、隔世遺伝だったんです。

「ピー」ちゃんもおばあちゃんの「トヨムスメ」のように長生きしてほしいですね。

「ピー」ちゃんのお母さん「モモカ」とおばあちゃん「トヨムスメ」の3世代を見ることができたことも、今回の取材での収穫でした。


しかし、何よりも、心を打たれたのは、雪の中、1匹でエサを探す「ピー」ちゃんの姿でした。
「トヨムスメ」の白い手

皆さんもぜひ「ピー」ちゃんに会いに高崎山に行ってみてください。白い毛のおかげでどこにいるのかスグにわかります。身近で見る「ピー」ちゃんは、本当にかわいらしいです。


ピーちゃんはB群にいるため、B群が高崎山のサル寄せ場に降りてくる、だいたい午後1時位から見ることができます。(天気などによって時間が前後するそうです)

「ピー」ちゃんの白い手

今後も、「ピー」ちゃんの成長ぶりをお伝えしていきたいと思います。





問い合わせ先 
高崎山自然動物園 

電話 097-532-5010

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